こどもの「見ている世界」を大人も共有しよう ー そのために必要なたったひとつの行動とは?

こどもの「見ている世界」を大人も共有しよう ー そのために必要なたったひとつの行動とは?

ファーストフードのハンバーガー屋さんに行ったときのこと。娘は幼稚園の年少さんに通っていた頃。

カウンターで注文している際、娘に何が食べたいか聞きました。

「食べたいものを何でも注文してね。」

そういったにも関わらず、何を注文するべきか戸惑っている様子。もしかして聞こえていなかったのかと思い、しゃがんで同じ事を言いました。

そして衝撃を受けたのです。娘の身長、そして目線からはメニューボードが見えていなかったのです!

自分の視線位置からは問題なくみえているのだろうと勝手に思いこんでしまっていましたが、実際に娘の視点に立ってみたら何も見えなかった。

こどもに見えている世界とオトナが見えている世界、似ているようで実は大きく違っています。

そんなわけで今回は大人とこどもが見ている世界、それをどうやって共有するか、についてのお話です。

大人の目線 vs こどもの目線

ここで子供の世界を大人に当てはめてみましょう。

厚生労働省の資料によれば、

4歳女児の平均身長は102.3cm、平均体重は15.8kg。
30代男性の平均身長は171.2cm、平均体重で69.2kg。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h24-houkoku-05.pdf より抜粋

この親子のサイズの比率、大人から見て、もっと大きいヒトがいると仮定して当てはめると;

身長は2.9m 体重は303kg

日本の家屋、平均的な天井の高さは2.4mですから、上を見上げて見える天井よりも更に高いわけですね。

北海道などに生息しているヒグマの体長2.3mで体重は350kg。この熊さんが立ち上がって両手を挙げれば2.9mくらいになるでしょうか。

ともかくそれぐらい大人と子供では体格差があるのです。

ではそんな巨体である大人が、どうしたらこどもの視線や感覚を意識することができるのか?

その答えは「しゃがんでみる」ことです。非常にシンプルですが、これは意識して努力しないとなかなか実行できません。

この出来事以来、私はなるべく子供の視線に合わせてみたり子供の視線レベルから周りの風景を見るようにしています。

さらには子供が床に寝そべったりイスに頭を乗せて横を見たりしているときには、一緒になって同じ事をしています。そうすると新しいものの見え方ができます。

今日の子育てのヒント

視点を変えることによってより子供の気持ちに寄り添うことができる 、これってとても素晴らしいことではないでしょうか。

一方的に親の見える世界や価値観を押し付けるのではなく大人の方が子供の世界に歩み寄り、改めて子供の世界を知る。これこそが大切にしたい視点だと考えます。

今日はお子さんとどんな「見える世界」を共有しましたか?